以前、ゾイドについて軽く語ったけど、

実は自分、ゾイドも昔かなりハマりました


そこで今回は、少し時代を先取りしすぎたアニメ

ゾイドジェネシスを語っていきます
images - 2020-10-19T225925.347

放送期間は2005年8時30分~テレビ東京で全50話放送のアニメ


あらすじ:惑星Ziに神々の怒りと言われる大規模な地軸変動が起こり、それによってかつて栄えていた高度な文明は壊滅した。それから数千年後。大変動を生き延びた人々は独自の文明を築いていた。相変わらずゾイドは人々にとって無くてはならない存在だったが、その供給は地中や海中からの発掘に依存していた。そうした中、ゾイド発掘を専門として生計を立てる人々が現れるのは当然の流れだった。

ミロード村に住むルージ・ファミロンもそういった人々の一員であり、家族の仕事を手伝って穏やかに暮らしていた。ある日、近海に沈んでいた青いライガータイプのゾイドの発掘を手伝っていたルージは、見た事の無い銀色のゾイドが村を襲撃するのを目撃する。とっさに青いライガー「ムラサメライガー」に乗り込み、銀色のゾイドを撃退するルージ。しかし戦闘で村のジェネレーターが破壊されてしまい、ルージはジェネレーターを修理できる職人を探す旅に出る事になる。(Wikipedia参照)


平たく言えば、一度は現代以上の科学が進んだ文明が一度滅び剣と魔法世界にありがちな中世ヨーロッパやのような文明に衰退してしまった世界で、田舎の小さな村ですくすくと育っていた主人公がバイオゾイドという通常武器が殆ど効かないチート兵器を使い、侵略行為を行うディガルド武国の侵略に巻き込まれ、悲惨な戦争に巻き込まれながらも仲間とともに自由と平和を勝ち取るために戦い、精神的に大人になっていくという内容



個人的な見どころ

・かっこいいゾイド
51DHV5WBR8L._AC_SY445_

ゾイドといえば4足歩行の獣系や、ティラノサウルスや恐竜型の機体が戦う作品だ
今回、敵方の恐竜型は化石のような骨型のバイオゾイドと呼ばれるゾイドであり、冷酷非道なディガルド武国を象徴する血も涙もない様を体現しているようにも見える
対して主人公たちの操るゾイドは、そんなバイオゾイドと互角に渡り合える金属を剣に錬成した武器で戦う獣型
特に主人公機のムラサメライガーは村雨とあるように刀型の武器を操るライオン型であり、獣と刀というその異色の組み合わせはゾイドならではといえ、かっこいい

・悲惨すぎる戦争描写
日曜朝に放送されたアニメ、ですけど戦争の悲惨さを色濃く描写されており、なんの罪もなく昨日までは平和に暮らしていた人々がいきなり戦火に見舞われ、殺されていくという戦争の理不尽さ、戦争に負けて植民地支配されて奪われていく戦争の負の描写をきちんと描いており、単に主人公が敵を倒していく英雄譚だけにとどまらない深い内容となっている

また、ネタバレを含めるが、ディガルド武国は、戦争で捕らえた人々の中でも女性や子供、けが人、病人といった奴隷にも戦闘にも使えない人間の魂をロボット兵として改造するというあまりにも外道すぎる行為を行っている。
ロボット兵といっても意識は残っており、その中で兵士として使われ、罪のない人々を殺すための道具として使われ、殺されるまで自由になることはできないという鬼畜という言葉すらも生ぬるいほどのえげつない内容だ。
(これ、午前8時30分放送です)




・時代を先取りしすぎた結果
上述のように作風はシリアスで、鬱展開も午前8時30分放送にしては多い


しかしそれを紛らさせるためか、中盤以降は



ダウンロード - 2020-10-19T225720.384


萌路線へと舵を切ってしまいました

ダウンロード - 2020-10-19T225653.747
(※別の意味で日曜朝8時30分の子供向けアニメです)

この作品には、活発系で槍を携えた鹿型ゾイドに乗る妹系活発お姫様ヒロインのレ・ミィと、孔雀型の作中では希少な飛行が可能なゾイドに乗る峰不二子系セクシー系お姉さんヒロインのコトナ・エレガンスというメインキャラが存在していた

中盤以降、その2人のキャラを公式が推して、キャラソン、フィギュアなどヲタク向けアイテムを販売し始めるという萌えに力を入れだしたのだ








なんだこれは・・・


Eed1e6FUcAAUMF6

ふーん、アルファエッジじゃん? って?
(申し訳程度のウルトラブログ要素)




もう一度いう 

※午前8時30分のアニメです



とはいえ、時代は2005年、萌ブームが本格的になったのは2006年の涼宮ハルヒのブレイク以降であり、萌文化自体が今と比べて冷ややかに見られていた(更に当時は秋葉原連続○人事件)もあったりで、メディア自体もヲタク叩きが激しかった時代・・・


シリアスと萌え・・・今なら受けたかもしれないが、当時自分も見ていて萌はいらないよな・・・と少しドン引きしてしまったものだ(公式が病気というのを始めてみた気がする・・・)



このゾイドジェネシス、作風としては面白かったが、いまいち受けなかった要因は放送時間にもあった
2005年日曜8時30分ということでお察しついたかもしれないが

裏番組がふたりはプリキュアマックスハートという強すぎるライバルがいたのだ
ダウンロード - 2020-10-19T225147.692
現在まで休載期間なく続くプリキュアシリーズが相手となればかなり分が悪い…

そう、萌を求めるヲタクたちはプリキュアに流れていた・・・

そうした影響もあってか、ゾイドシリーズはこの作品以降なりを潜めたが最近は新作が再びテレビで放送されたりと徐々に息を吹き返している

だがゾイドジェネシス、CGで繰り広げられるゾイドたちの熱いバトルや子供向けとは思えないほどの戦争にたいする描写が丁寧に描かれており、面白い作品というのは間違いない


もし、2006年以降の萌文化が馴染み始めた時期で、プリキュア、というかニチアサ作品という強すぎるライバルが居ない朝9時くらいに放送できていたら・・・もう少し人気を得たのではないかとも思ってしまう・・・